子どもと信頼関係を結ぶための、たった1つの聞き方とは?

同僚の先生に、どの年度でどの学年を担任しても大人気の先生っていませんか?

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
僕も尊敬する反面、血の涙を流しながら嫉妬してました…(笑)

 

そういう先生たちの行動や様子を注意深く観察すると、

ある1つの共通点が見えてきたのです。

 

先生であれば、誰だって子どもに好かれたり、信頼されたりしたいものですよね。

 

今回は、子どもと信頼関係を築くために必要な聞き方の習慣について書いていきます。

先生の他、親子のコミュニケーションにも役立つこと間違いなしです!

 

話を最後まで聞く。以上。

 

え…話を最g…たったこれだけ…?

 

はい、たったこれだけです。

たったこれだけで、ほとんどの子からの信頼を得ることはできます。

 

今の子どもは会話に飢えている

 

少子化や共働きの浸透、テクノロジーの進化などによって、

今の子どもたちは、昔と比べて対面的な対話の機会が減っています。

 

そのためか、思春期に入る高学年でも

隙あらばいつでも僕へ話しかけてくる子が多かった気がします。

 

そういう子たちの共通点として多かったのは、

両親が夜遅くまで働いているとか、片親だとか

兄弟がとても多いとか、

つまり、家庭の中で大人に自分の話を聞いてもらえる機会が少ないことでした。

 

子どもには、誰にでも「自分を認めて欲しい」「自分に注目して欲しい」という欲求があり、

それらは会話の中で解消される部分も大きいもの。

もしかしたら、彼らは家庭の中でそういう欲求が満たされていなかったのかもしれません。

 

必須の態度、「傾聴」と「共感」

 

さて、話を最後まで聞くといいましたが、

ただただ右耳から左耳へ子どもの声を垂れ流しにしている聞き方では

一瞬で子どもの気持ちが冷めるのは明白ですね。

 

ですから、「あなたの話をちゃんと聞いているよ」と伝える傾聴と、

「あなたの気持ちはちゃんとわかっているよ」と伝える共感の態度。

この2つの聞き方で、最後まで聞いてあげるのが重要です。

 

傾聴

 

広辞苑によれば、

傾聴の意味は、「聞きもらすまいとして熱心に聞くこと」

 

とはいえ、襲い喰らうかのような眼差しでメモをとりながら聞く必要はありません。

傾聴として有効な聞き方としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 相槌をうつ。「うんうん」「へぇ!」「そうなんだ!」「え、本当!?」
  • オウム返しをする。子「海に行ってきたんだー」先生「お休みに海に行ってきたんだねー」
  • ときどき話の内容について質問する。「海に珍しい生き物いた?」

 

オウム返しはコミュニケーション技法の世界で「バックトラッキング」とも呼ばれていますね。

 

 

ただ、子どもが行った言葉そのままを返すと文字通りの「オウム返し」になり、

「バカにしている」感が出るので多用は禁物。

言葉を少し変えながら返してあげるといいです。

 

 

子どもに目線を向けながら話を聞ければベストですが、

忙しくて作業の片手間に聞かなければいけないときは

最低限反応しながら聞くだけでも良いでしょう。

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
うっかりするとこちらの反応がおざなりになるので、時々子どもの方に意識を向けてくださいね(笑)

 

共感

 

共感的態度、受容的態度という言葉は、生徒指導でよく使われます。

子どもの話や気持ちに共感できる力というのは、児童理解の根幹を成す素養といって良いでしょう。

 

自分の考えや気持ちとは異なったとしても、まずは子どもが言ったことを受け止める。

 

「楽しい一日だったね」「それは辛かったね」と、子どもの気持ちを言語化して

返してあげると、「わかってくれているんだ」という気持ちが強まります。

 

やってはいけない2つの聞き方

 

さて、傾聴と共感の姿勢をもって話を聞くところまで説明しましたが、

ここからは逆にしてはいけない聞き方を2つ紹介します。

 

子どもの話を遮る

 

これは論外な聞き方ですね。「最後まで聞く」の真逆です。

ですが、自分の職場の先生を思い出してみてください。

 

…結構人が話している途中で話を割り込ませてくる先生多くないですか?笑

 

そう、最後まで聞くのってとても忍耐力が求められるんですよね。

 

もう話のオチが見えているときとか、

正直まったく共感できない話をされているときとか、

内心「この話はいつ終わるのか…?」と思いながら話を聞き続けるのって

実はけっこうしんどいです。

 

でも、だからといって子どもの話をぶった切ってしまうと

「この先生は自分の話を聞いてくれない」と、

気づかないうちに心のシャッターを閉められてしまいます。

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
僕は今、教務システムの開発会社で働いていますが、先生と連絡を取り交わすとき、結構な割合で話を被せてきますよ(苦笑)

 

話のメインを自分にもっていく

 

子どもが話してきた話題が、自分にも共通することだったときに

やってしまいがちです。

 

話を聞いているうちに、いつの間にか

「先生もね…」って、自分のことを子どもに語ってしまうのです。

 

ちゃんと子どもの話を聞いてあげている証拠でもありますが、

話の主導権を奪ってしまうことで

子どもは「自分が話してたのに…」と、

欲求の消化不良を起こしてしまいます。

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
でも大人だって、話を聞いてほしいのよ…(泣)

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

 

話を最後まで聞くことは、子ども相手にも限らず、

コミュニケーションを図る上で必須の力です。

 

相手からのボールをちゃんと受け取らなければ、

言葉のキャッチボールは成り立ちませんもんね!