新卒、若手向け。低学年担任になったときに覚えておきたい、4つのこと。

低学年担任になったけど、どんなことに気をつければいいの?

自分なんかじゃ、ちゃんと育てられないんじゃないかな…

 

初めて低学年担任をもつと、不安だったり緊張したりしますよね!

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
僕も3年目で1年生をもったときは、緊張で入学式後1週間で熱出しました(笑)

 

でも大丈夫。

 

どういうことに気をつければ良いかということさえ知っておけば、

とてもかわいらしい宇宙人子どもたちと楽しい毎日を送ることができること間違いなしですよ!

 

俵原正仁 原坂一郎 学陽書房 (2015/3/12)

 

ボディスキンシップを多くとる

 

ハーロウの代理母実験ってご存知ですか?

生後間もない赤ちゃんザルを、哺乳瓶をつけた針金製のサルの模型と、
哺乳瓶はないが布で針金が包まれた模型をを代理母として育てた実験です。

赤ちゃんザルは、哺乳瓶がない=母乳をもらえないにも関わらず、
布製の代理母にしがみつくようになったとか。

この結果から、愛着を築くには、心地よいスキンシップが必要だということがわかったのです。

 

心地よいスキンシップとは何か。

それは、ぎゅーっと抱きしめてあげたり、

ハイタッチをしてあげたり、

動物のようにじゃれあってあげたりといったボディスキンシップが一番です。

 

これ、特に兄弟が多かったり片親だったりする子は
家庭内でなかなかスキンシップがとれていないことが多いので、
効果抜群。めっっちゃ嬉しがりますよ(笑)

 

低学年ってよく泣くんですが、

そういうときも抱きしめてあげるとすぐ落ち着きます。

 

今はコロナでなかなかそういうことができないかもしれませんが、

収まったときにはぜひ実践してみることをおすすめします。

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
ボディスキンシップをとると泥やら鼻水やらで簡単に服が汚れるので、服装には気をつけてくださいね(笑)

 

集中力は最大15分

 

悲しい事実ですが、

低学年、特に1年生の集中力はもって15分だと言われています。

 

小学校の1時間は45分。

それなのに、15分ですよ。どういうことです?笑

 

大げさに思われるかもしれませんが、
実際授業の1時間目の半分も過ぎていないのに

「せんせぇ、きゅうしょくってまだ〜?

おなかへった〜」と、堂々と発言する子もいました。

それくらい、低学年の集中というのは切れやすいのです。

 

これは、どうすれば15分より集中力を伸ばせられるかではなく、

どうすれば授業を15分にすることができるのかという視点で考えます。

 

45分を15分にする…。

そう、1つの授業を15分×3のオムニバス形式にするのです。

 

たとえば、国語だったらこんな感じ。

  • ひらがな練習3文字分(15分)
  • 今まで習ったひらがなで言葉集め(15分)
  • 音読練習(15分)

時間がかかるものは適宜20分とかにして、その分他の活動を縮めても良いでしょう。

 

指導が早く進んでいるのなら、学級づくりのための遊びをしても◎。

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
その時間で重点を置いている活動を最初にもってくるのがコツです。

 

先生の気持ちを伝える

 

低学年の子どもたちは、基本的に先生が大好きです。

 

だから、いかにして先生に喜んでもらえるか、

どれだけ先生に自分を良く思ってもらえるかというのは

彼らにとっての最重要課題です。

 

アドラー心理学では、人は誰かの役に立っている、貢献感を実感することで
自分の価値を感じるとし、幸せに生きる要素の1つとしています。

 

低学年が、お利口になろうと頑張るのは、自分の成長を願ってではなくて、

そうすれば親が、先生が喜んでくれるからという側面が大きいです。

その頑張りを褒めてあげるだけでも十分なのですが、

ここに1つ、自分の気持ちを添えた「I(アイ)メッセージ」を付け足してあげると効果抜群です。

 

例えば、「〇〇さんはいつも背中をピンと伸ばしてお話を聞けてすばらしいね!」というのを、

「〇〇さんはいつも背中をピンと伸ばしてお話を聞いてくれるから、先生嬉しいな〜!

といった具合です。

 

周りも、「こういうことをすれば、先生に喜んでもらえる!」ってわかるので、

おもしろいくらいその子の真似をして頑張ってくれますよ!

 

ヒロシゲ
ヒロシゲ
あまりにもその姿がかわいらしいので、笑いをこらえるのが大変です(笑)

 

逆に、好ましくない行為をしている子には

「〇〇さんがそういう行動をしているのを見ると、先生悲しくなるなぁ…」と

言うだけで、大体の子どもはハッとしてやめます。

 

叱ったほうが早く済みそうですが、叱るの学級経営上けっこうハイリスクなものなので、

濫用は控えるためにも、できるだけIメッセージで鎮圧していくことをおすすめします。

 

自分の負の感情を出さない

 

虫が触れない先生、若い女性の先生だと多いですよね。

でも、子どもはそんなことお構いなし。

喜々として「せんせぇ〜!カマキリつかまえた!」って持ってきます。

あたかも恋人へプレゼントするかのごとく…

 

でも、どうか、そこはふんばって悲鳴を出すのをこらえてあげてください。

そして、「へえ、すごいね!どうやって捕まえたの?」って、

子どもの活動を認めてあげます。

 

そこで、「気持ち悪い!」などと言ってしまうと、

自分の行いを否定されたばかりか、

下手すると「虫は気持ち悪いものだ」という観念を植え付けてしまいます。

虫が気持ち悪いかどうかは、その子がこれから決めることです。

 

大切なあなただから汚くない

 

低学年の児童は本当によく汚れます。

外遊びはもちろん、食べ方が未熟で口や机のまわりに食べ物がボロボロ落ちていたり、

おもらしや嘔吐というのもしばしば。

 

確かに汚いといえば汚いのですが、その気持ちを顔に出さないように、

整然とした顔で対処してあげてください。

 

よく、周りの子が「先生、汚くないの?」って聞いてくることがありましたが、

僕は、「大事な〇〇さんのだから、別にそんなこと思わないよ?

それより、〇〇さん大丈夫かなぁ?心配だねえ」といった感じで返していました。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

いろいろ書きましたが、

キーワードは「」です。

 

ありきたりだけど、行き着くところまで行くと、

テクニックとかそういうものじゃないんだなって、

書きながら思うヒロシゲでした。